こんにちは、ピネアルの徳原です。今回は、主にメーカー企業における「広告代理店との付き合い方」というテーマについて語っていきたいと思います。
広告代理店という重要な存在
これまで広告代理店はとても重要な存在でした。なぜなら、商品やサービスをプロモートするためのメディアへの広告出稿権を独占していたからですが、それにより、そのメディアでのベストプラクティスはなにか、という知見も独占していました。
世の成功事例は広告代理店に聞かないとわからない、そんな時代があったと思いうが、それは、企業におけるマーケティングの役割が、広告展開に寄っていたということでもあります。
広告代理店の役割の変化
しかしながら、マーケティングのデジタル化が進んでいる今では、役割が変わってきています。以前の記事で述べたとおり、「営業の一発の精度を高める支援を行う」「営業がカバーできないタイミングで顧客に情報を届け、コミュニケーションの溝を埋める」というものになってきていることから、単発のプロモーションで成果を上げるのではなく、全体最適を達成する仕組み作りが重要となります。また、デジタル広告がテレビCM全体の出稿量を2021年に超えたというニュースがありましたが、広告の媒体もデジタルシフトしており、代理店を介さずとも、自ら広告をコントロールできる時代が来たのです。デジタル広告は運用力によって勝敗が分かれます。高度人材を抱えている大手広告代理店では、運用のリソースを社内で確保することは難しい。これまでのメディア活用における情報の非対称性が、デジタル広告の運用にキャッチアップすることが難しいために、急速に失われつつあるわけです。
つまり、これまでのように、難題があれば広告代理店がなんとかしてくれるという時代は終わりました。彼ら自信が明確な成功事例を持っていないケースが増えているからです。このような状況下では、広告主側が「社内でオーソライズが取れた戦略を企画構築すること」「戦略の実行のためのリソース配分を、内部リソースや外部リソースごとの得意不得意を踏まえて検討すること」が必要となります。
もちろん広告代理店にはとてつもなく優秀な人や、本気で一緒に取り組んでくれる人もいるので、そういった人とのディスカッションはとても有意義なものになるはず。ただ、広告代理店の中でも優秀な方は早期にやめてしまう、という傾向もあるので、それを踏まえた上で、自社で諸々の検討をしっかりと行わなければいけない、という意識を持っていただきたいと思っています。
