

パナソニック エレクトリックワークス株式会社
ソリューションエンジニアリング本部 人事・総務部 部長 脇坂 康生 様
ソリューションエンジニアリング本部 人事・総務部 巽 哲夫 様
こんにちは。コンサルタントの寺山です。
パナソニック エレクトリックワークス株式会社 ソリューションエンジニアリング本部様にて、約600名を対象としたAI人材育成研修を実施いたしました。「超初心者編」と「活用編」の全6回にわたるオンライン研修で、Microsoft Copilotを活用しながら、生成AIの基本から実務への応用までを扱いました。
今回は研修の企画・推進を担当された人事・総務部の脇坂様、巽様に、取り組みに至った背景や研修の印象、受講後の変化と今後の展望についてお伺いします。

脇坂:パナソニック エレクトリックワークス株式会社の中に、ソリューションエンジニアリング本部という約2700名規模の事業体があります。その中で私たちは人事・総務部を担当しており、組織・人の異動・育成から、安全・情報セキュリティ・コンプライアンスまで幅広く担っています。

寺山:皆さんの部署では、AI活用推進やDXは元々ミッションとしてあったのでしょうか。
脇坂:人事・総務部のミッションとしてはなかったですね。ただ、人事業務って昔から延々と続くアナログ的な業務が多くて、時間も手間もかかる。それは私たちだけでなく従業員の皆さんにも同じような負担をかけているので、そこを何とか効率化や業務改革をしないといけないという課題感はずっとありました。それがようやく最近動き出してきたというところです。
巽:社内全体的に、AIやDXで技術革新をしなければという空気感はありました。AIを活用して仕事を変えていこうという掛け声はかかっているけれど、実際に自分の仕事にどう降りかかるかというと、まだ距離感がある。そんな状態がずっと続いていました。

脇坂:社内においても別の部門が先行してDXを強力に推進しており、全員にDXビジネス検定などを受けさせたり、勉強会をやったりしています。それを横で見ていて、正直、響く人と響かない人がくっきり分かれている、検定を受けたところで、受けるだけで留まっている人が非常に多いですし、実際に仕事が変わってないという実態が垣間見えたので、じゃあうちの本部はどうしていこうか?というのが悩みでした。
寺山:学んで終わってしまう、具体的に自分の業務にどう活かしたらいいか分からないという声があったんですね。
脇坂:そうです。社内外の動画教材はいっぱいあるんですけど、難しい話ばかりで、使ってみようと思えない。聴いてるだけの状態になっている。これじゃダメだなと思い、ちょっと違うやり方で、皆さんが使い出せるようにしないといけないと感じていました。

巽:漠然とした空気感の中で、自分たちも業務にAIを入れてみようとしていたし、周りも社内の研修をいろいろやっていた。でも、有償版Copilotを入れるか入れないかとか、無償でどこまでできるかとか、いろいろ手探りでどっちに進んだらいいか分からない状況がありました。
寺山:その中で、研修を実施するに至ったのはどういう経緯だったのでしょうか。
巽:本部としてDX化を一気に進めたいという思いがありました。ただ、現場が費用を負担する方式では新しい投資がしにくい。であれば、本部全体で投資をしていこうという方向が固まりつつありました。ピネアルさんとの接点がちょうどそのタイミングで重なって、課題感と解決できる手段が揃ったところで、研修実施に至りました。
巽:一番難しかったのは、誰に向けて何をやるか、というターゲットを決めることでした。使ってる人と使ってない人、リテラシーの高い人と低い人の差がすごく激しくて。何度もブレストを重ねる中で、「そもそも触るのも怖い、どう触ったらいいか分からない」という層をとにかく一度触らせようというところに定めて、ようやくスタート地点に立てました。
寺山:拠点の問題もありましたよね。
巽:はい。東京・大阪の2大拠点と津の工場、それに加えて各地の営業拠点があるので、最初からオンラインでしかできないという前提でした。何百人もの受講者をオンラインでどう引き込むかというのは、かなり工夫が必要なポイントでした。
脇坂:それと、部署ごとにやっている業務が全然違うんですよね。パワポ使う人もいれば使わない人もいて、Excel使う人もいれば使わない人もいる。画一的なハンズオンでは対応しきれないという難しさがありました。

脇坂:本当にわかりやすく、ストーリー立てて作っていただいたのが、非常に良かったです。90分の研修でしたが、聴いていて飽きが来ない。他の研修だと途中で頭が疲れてきたり、聴いているのか聴いていないのかが分からない状態で時間がただ過ぎる、ということがかなり多いのですが、そうじゃない形で作っていただいた。他にはない研修の組み立てだったなと思います。
巽:私は社内の他のAI研修もいくつか受けましたが、どれも大体パッケージなんですよね。最初に理論が出てきて、最後にプロンプトをちょっとやって終わり。初心者は、いつの間にかその中身についていけなくなってしまっている。今回のピネアルさんの研修は全く違いました。既製品ではなく、手作り感があった。
寺山:手作り感、というのは具体的にはどういうことですか。
脇坂:初心者である「私にわかるように作ってほしい」という、初心者目線を崩さずに作っていただいた研修だったということです。「ここには手が届かない」「こうしてほしい」ということをずっと言い続けさせていただき、内容の構想段階から参画させていただいていました。そこが、いつもの研修とは全く違うなと感じましたね。
寺山:私も、ピネアルが作った研修というより、皆さんと一緒に作った研修という気持ちが強いです。ラスト2週間くらいまで直前で内容を変えさせていただいたり、一緒にいいものにしたいという気持ちでやらせていただきました。
脇坂:初心者目線に立っても、活用編も十分理解できる内容でした。ところどころ難易度調整を入れていただいていたので、違和感なく聴き続けられました。初心者が「ついていける研修」っていうのが率直な感想です。
巽:活用編は超初心者から普段から使い込んでいる人まで一堂に300人くらいが受講する内容だったので、正直全員を納得させるのは難しいかなと思っていました。でも難易度別にセッションを分けて、「この部分はあなたに向いてないけど、あなたのことは認めていますよ」というメッセージを繰り返し入れていただいたのが良かった。終わった後、わざわざ声をかけに来てくれた人たちもいて、「研修らしくなくて良かった」「受けさせられてる研修じゃなかった」と言っていただけたのは印象的でした。

脇坂:過去いろいろやってますけど、オーダーメイドでやってもらったとしても、ある程度型にはまった研修でしか提供してもらえなかった。今回は本当に完全なオーダーメイドで、うまくやってもらえた。おそらく当社だけでなく、ある程度規模の大きな会社であれば、どこも同じ悩みを持っているはずです。そういう会社にとってこの研修は、AIのとっかかりとしてはすごくいい研修ではないかと思います。
巽:入り口(AIの業務活用例)のところがカスタマイズされたらどこでもフィットすると思います。研修の序盤で「こんなこと困ってるでしょう、あなたのところはこんな感じでしょう」というところが刺されば、「あ、そうそうそれなんだよ」となる。理論より現象、それに対して手を打つとか、こういう風に捉えたらいいんですよって考え方を教えてもらうということだったので、それはどこでもありえるんじゃないかなと思います。
脇坂:アンケートを取っているんですが、「分かりやすい」というポジティブなコメントがほとんどでした。あんな形の研修ってないですからね。
巽:活用意欲も極めて高くて、「ぜひやってみたい」という声がほぼ100%近くありました。全く触ってなかった人はだいぶ減ったんじゃないかと思います。「こんなこともできますよ」と言ってたのを、皆さん試しているんじゃないかなと。
脇坂:業務をとにかく圧縮しないといけないというのは、もう必要不可欠だと思っています。本部長もAI活用率をKPIとして設定する方針を打ち出していますし、長時間労働の解消や年休の取得促進など、働き方改革とも直結しています。全員がそれに取り組めるように、またお知恵を借りながら進めていけたらと思っています。
寺山:少子高齢化で人材不足は確実に進みますし、採用に苦しんでいる企業も多いですよね。だからこそ、おっしゃっていただいたように業務を圧縮して、任せられるところはAIに任せるという流れは、ますます必要になってくると思います。ぜひ一緒に取り組ませてください。
巽:私が思うのは、AIでノウハウを蓄積して、いつでも引き出せるようにしたいということです。当社の共通の課題として、人数が多いベテラン層が定年退職を迎えます。その方々の勘所やノウハウが失われる前に、既存のツールとAIを組み合わせて組織の財産として残していきたい。それがうまくいけば、他の部署にも横展開できると思っています。
寺山:ノウハウ伝承は大きな課題ですよね。製品寿命が15年・20年と長く、モデルチェンジの時にはエンジニアも入れ替わっているというお話もありました。AIを使って組織の知識を継承していく取り組みは、御社だけでなく、あらゆる製造業に共通するテーマですね。
巽:そうですね。まずは課題を認識している部署が取り組みを始められる仕組み作りに、人事・総務部として貢献していきたいと考えています。
さいごに
今回はパナソニック エレクトリックワークス株式会社の脇坂さん、巽さんに、AI人材育成研修の取り組みについてお伺いしました。
ピネアルでは、画一的なパッケージ研修ではなく、クライアント様の現場課題やリテラシーの実態に合わせた「手作り」のAI人材育成プログラムを提供しています。
生成AIの社内浸透や人材育成にお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
企業情報
パナソニック エレクトリックワークス株式会社
https://panasonic.co.jp/ew/
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